FP と IFA

皆さんこんにちは、ファイナンシャルプランナーの岡本です。

今回はファイナンシャルプランナー(Financial Planner、通称「FP」(エフピー))と、独立系ファイナンシャルアドバイザー(Independent Financial Adovisor、通称「IFA」(アイエフエー))について話をしていきたいと思います。

金銭教育と金融リテラシー

早速ですが、皆さんは叶えたい夢、目標はありますか?

私も子供のころは期待や夢に胸を膨らませていたことがありました。
今は将来への夢をしっかり持てるようになりましたが、以前は毎日を過ごすことが精一杯、何となく不安で明るい将来が見えなくなっていました。
その理由の一つに「お金」が関わっていたと思います。

私たちFP(ファイナンシャルプランナー)は、夢や目標を叶えるためのお金の使い方や貯め方、投資、税金、保険、相続などに幅広い知識についてトータル的なアドバイスをすることができる、お金に関するプロフェッショナルです。

2022年4月から高校ではお金に関する教育が必須になりましたが、多くの日本人は今まで金銭教育(*1)を受けてきていません。
お金のことを考えなくても、給与は右肩あがり、銀行にお金を預ければ増え、老後は退職金や公的年金で生活が出来る、そんな時代があったからもしれません。

しかし今は違います。銀行にお金を預けても増えるのはほんのわずか、頑張って積み立てた預貯金では物価上昇で理想とする生活はできなくなっている可能性もあります。さらには社会保障の見直しなどで負担が増えることも考えられます。
これからは、自分自身のことを自分で守る自助努力が必要とされています。

2022年8月31日に公表された「2022事務年度 金融行政方針 ~直面する課題を克服し、持続的な成長を支える金融システムの構築へ~」(*1)の中で、金融庁の投資に関連する方針が示されました。
国民の安定的な資産形成の促進のため「資産所得倍増プラン」を算定することも踏まえ、下記が盛り込まれています。

  1. 貯蓄から投資へ
  2. 金融リテラシーの向上
  3. 顧客本位の業務運営

投資のスローガンはこれまでも少しずつ変わっていますが、投資促進に向けて金融庁では、家計そのものにタックスインセンティブを与える仕組みを導入してきました。
それが「NISA」と「積立NISA」です。

ただし、資産形成を促すためには個人の金融リテラシー向上と、お客様のニーズやライフプランに合った適切な投資を実施することを助けることが必要と言われています。
さらには金融庁の「最低限身につけるべき金融リテラシー」には、知識の習得に加え、健全な家計管理・生活設計の習慣化、金融商品の適切な利用選択に必要な着眼点等の習得、必要な場合のアドバイスの活用などが重要ですとあり、自らの判断のみに頼らず、第三者のアドバイスを求める必要性についても理解しておくことが重要と記載されています。

*1) 金融教育は、お金や金融の様々な働きを理解し、それを通じて自分の暮らしや社会について深く考え、自分の生き方や価値観を磨きながら、より豊かな生活やよりよい社会づくりに向けて、主体的に行動できる態度を養う教育である。

金融広報中央委員会「知るぽると」

FP(ファイナンシャルプランナー)

そこで、私たちFP(ファイナンシャルプランナー)の出番です。

人生の夢や目標をかなえるために、総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導いていきます。これをファイナンシャル・プランニングといいます。

ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。
これらの知識を備え、皆様の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャルプランナー)です。

ライフスタイルや価値観等を考慮し、家族状況、収入や支出、資産、負債、保険など、あらゆるデータを集めてキャッシュフロー表を作成し、分析を行います。
そして今後のライフイベントを考慮したうえで、長期的かつ総合的な視点でさまざまなアドバイスや資産設計を行い、併せてその実行を援助します。

FP(ファイナンシャルプランナー)は誰でも取得ができる資格です。
FP資格は、FP(ファイナンシャルプランナー)としての力量を測ったり、FPとしての実績や信頼を示すものとされています。一般的に普及している資格や検定には、NPO法人 日本FP協会が認定する「CFP®資格」(上級資格)および「AFP資格」と、国家検定であるFP技能士(1~3級)があります。

FP資格を持って働く方法は主に2種類に分かれます。
銀行、証券会社、保険会社などの金融機関、会計事務所、不動産会社などに勤務する「企業系FP」と、自ら事務所を持ち独立自営する「独立系FP」との2つがあります。

Gift Your Life株式会社は独立系FP会社でもあり、IFA制度も取り入れています。
独立系FPは保険事業だけを行っている会社も多い中、Gift Your Lifeでは証券仲介業、銀行代理業、不動産などを行いながらお客様のニーズに合わせた最適なプランをプレゼント(Gift)することを大切にしています。

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)

では少しIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)についてみてみましょう。

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)とは「Independent Financial Advisor(インディペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー)」と言って、イギリスやアメリカを中心に発達してきた仕組みです。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の魅力は、保険会社・証券会社・銀行などに所属せず、高い独立性を保ち、中立的な立場から資産運用等のアドバイスを行える点です。

さらには、弁護士や税理士など外部の専門家と連携して、お客様に合ったサービスを提供する場合もあります。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は具体的な商品のアドバイスや提案が可能で、購入からアフターフォローまでを行います。
保険であれば、ライフプランナーが保険の提案、契約、その後のアフターフォローをしてくれるイメージがあると思いますが、その資産運用版というイメージになります。

IFAとFPの違い

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)は独立した事務所で働いており、特定の金融機関や企業に属していないため、幅広い金融商品やサービスを提案できる独立性があります。
一方FP(ファイナンシャルプランナー)は、通常金融機関や金融サービス会社に雇用されているため、その会社の商品やサービスを主に提案をします。
例えば、保険会社に勤めている方であれば、お金の解決方法は保険のみの提案しかできなくなります。
一方、弊社Gift Your Lifeのように、FP(ファイナンシャルプランナー)もできて、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として証券なども扱える組織であれば、お客様のニーズに合った金融商品のご提案が可能になります。

カーナビは、目的地を入れると現在地から最適なルートを提案してくれます。
同じように、お金のプランも、最適な方法を提案できるのが私たちFPやIFAの役目です。

まとめ

ここで少しお客様の事例を話したいと思います。

Aさんは数年前に住宅購入をしましたが、子供が大きくなるにつれて教育費がかかるようになり、住宅ローンの負担も大きく不安になりご相談に来られました。
話しを伺うと、当初予定していた予算より物件価格が高くなってしまい、住宅ローンの負担が月15,000円ぐらい増えてしまったが、何とかやりくりできると思い、購入に踏み切ったそうです。
理想の住まいを手に入れても、節約、節約ばかりでは生活を楽しむことは出来なくなります。
もしAさんが事前にライフプランと資金計画を立て、将来を予測していればこのような事態にならなくて済んだかもしれません。

人生100年時代に突入し、セカンドライフそしてサードライフ(*2)まで考えなければなりません。
内閣府の人生100年時代構想会議によると、2007年に生まれた子供の50%は107歳まで生きるといわれています。
長生きが幸せと感じられるように、心身ともに健康で、幸福感を上げられるような生活を送りたいですよね。

*2 セカンドライフの先にある、何らかの形で支援が必要となる要介護の生活のこと

  • このままで問題がないかの確認を行うためにFP(ファイナンシャルプランナー)へ相談
  • これからの人生をより良くしていくための資産運用についてIFAへ相談

今の資産状況や収入だけでなく、今後のライフプランや働き方、家族構成等を考慮した上で、FPIFAを是非、活用してみてください。

監修したのはこの人

Okamoto Madoka

岡本 まど香

様々な仕事をしながら多くの人と関わり、人生を楽しく、幸せに、そして健康でいることの難しさと大切さを感じる。
特に法律事務所ではお金に関する問題を抱えている方も多く、未然に防げるものばかり。
そんな問題を減らしたいとFPを志す。
プライベートでは2児の母親。女性目線の実体験を交えたセミナーはとても分かりやすく支持を得ている。
毎年80回ほどのセミナー登壇、年間約300人のコンサルティングを行う。