” 株式投資 ” と ” 外貨投資 ”

はじめに

『株式投資』と『外貨投資』は、資産運用の有力な手段の一つです。
『株式投資』と『外貨投資』を利用することで、皆さんの資産を増やすことができる可能性があります。
しかしながら、運用未経験者が投資を行おうとすると、以下のような不安や懸念を持つ方が多いのではないでしょうか?
「大事な資産を失いそうで怖い。」
「何を購入したら良いかわからない。」

そこで、本記事では、以下の内容について解説します。

  • 『株式投資』と『外貨投資』の概要と利益を得る仕組み
  • 『株式投資』と『外貨投資』のメリットとデメリット
  • 『株式投資』と『外貨投資』の購入方法

本記事を読み、投資について理解を深めていただければ幸いです。

『株式投資』とは? どのようにして利益を得るのか?

『株式投資』は、特定の上場企業株を購入して利益を得る投資方法です。
そもそも株とは、株式会社が発行する有価証券のことで、会社が資金調達のために発行しているものです。
証券会社に口座を開設した後、上場している任意の企業の株を購入することができます。

株の利益を得る手段は主に以下の3つ。

  1. キャピタルゲイン
  2. インカムゲイン
  3. 株主優待

一つ一つどのような利益なのか解説していきます。

キャピタルゲイン

キャピタルゲインとは、株を購入した時と、売却した時の差分で利益を得ること。
例えば、購入時に1株100円で購入し、1年後に1株200円で売却した場合、差額の100円がキャピタルゲインとなります。

インカムゲイン

インカムゲインは、株式を発行している企業が業績好調の際などに、株主に対して、1株当たり何円かのお金を払うことです。
当然企業の業績が良くない場合や、そもそも配当を出さない方針の企業の場合は、無配(0円)の配当となる可能性があります。

株主優待

最後の株主優待は、企業が販売しているサービスや商品などを持っている株数に応じて提供するものです。
株主優待の例として、JALやANAなど航空会社の割引券、イオンの買物に対してのキャッシュバックを受けられるカードなどがあります。
基本的に、株主優待を提供しているのは日本企業のみなので、注意しましょう。

株式投資の中には、複数の株式を詰め合わせしてパックにした投資信託もあります。
投資信託の商品を購入するだけで、複数の企業や、国の分散投資ができるため、個別株よりはリスクが小さいです。
また、証券会社によっては、海外企業の個別株も購入できます。

海外株で有名なところは、米国株です。
日本株より、配当金が比較的高い傾向がありますが、株主優待はありません。

『株式投資』のメリットとデメリットについて

ここでは、資産運用における『株式投資』のメリットとデメリットを紹介します。

『株式投資』のメリット

株式投資のメリット:購入時より値上がりした分、自身の利益になる

企業の業績が良くなるなどで、購入時より株価が上がった時に売却すれば、差分がご自身の利益になります。
これは、キャピタルゲインと呼ばれる利益です。

株式投資のメリット:配当金で銀行に預けるより高い収入になる

企業業績が良好な場合などの理由で、1株当たり決まった配当金をもらえることがあります。
インカムゲインと呼ばれるもので、株を購入した企業によっては、銀行に預けるより高い金利の還元を受けることが可能です。

株式投資のメリット:株主優待で、家計をオトクにできる場合も

企業によっては、商品券や割引券を提供していることもあります。
上手に株主優待を利用できれば、家計の補助にもなるでしょう。

『株式投資』のデメリット

株式投資のデメリット:元本保証がない

株式は、企業の業績などで、株価が上下する可能性があります。
そのため、状況によっては、購入した金額より株価が下がると、損をしてしまう場合も。
株式を購入する企業は、十分に吟味して決めましょう。

株式投資のデメリット:売却して現金化までに日数がかかる

もし急にお金が必要となった場合、株式を売却して現金化が可能ですが、実際に売れてから現金になるまでは、日数がかかります。
証券会社での売却のタイミングにもよりますが、基本的に日本株の場合、約定日から3営業日目後になることを覚えておきましょう。

株式投資のデメリット:利益に対して 20.315%の税金がかかる

株式投資で、キャピタルゲインやインカムゲインを得られた時、利益に対して20.315%の税金が引かれます。
NISA(少額投資非課税制度)を利用することで、税金免除が可能ですが、利益に対して税金がかかることは認識しておきましょう。

『株式投資』は、どうやってやるの?

株式投資は、証券会社の口座を開設することで、始めて売買が可能となります。
口座の開設には、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類が必要です。
口座開設完了まで、ある程度日数がかかる可能性があります。
その点を認識したうえで、口座開設を行いましょう。

証券会社は、自身の投資スタイルで選ぶと良いです。
例えば、自身で実体験を通して学びながら売買をしたい場合は、取引手数料が安価なネット証券で口座開設を検討してみましょう。
逆に株式投資に興味があるものの、銘柄選択や売買に自信がない場合は、店舗証券での口座開設がお勧めです。

証券会社で口座開設が完了後は、購入したい銘柄をサイトから探して購入してみましょう。
しかしながら、株式は100株ごとの購入になるため、企業によっては最低購入金額が高額になる場合もあります。

そのような時は、株式を積立購入するのも方法の一つ。
積立購入することでドルコスト平均法(※1)が適用され、高値で購入するリスクを軽減できます。
株式投資にお金をかけたくないが株式投資を始めたい方には、楽天ポイントやTポイント、dポイントなどのポイントで投資商品の購入が可能な証券会社もあります。
株式投資をお試しで始めてみる方法の一つとして、ポイント投資を検討してみるのも良いでしょう。

※1:ドルコスト平均法とは、一度に銘柄を購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して購入する投資手法の一つ。

『外貨投資』とは? どのようにして利益を得るのか?

『外貨投資』は、主にアメリカのドルや、ヨーロッパのユーロなどに日本円を交換し、為替レートの変動で利益を得る方法です。

表1:10年間の米ドル/円の為替レート(画像引用元:外国為替相場チャート表 | 三菱UFJ銀行 (mufg.jp)

上記の表のように、為替レートは常に変動しているため、購入時と売却時の差分で利益を出すことができます。
例えば、本日1ドル140円の時に、100ドル分を日本円からドルに交換。
1年後、1ドル150円の時に、100ドル分を日本円に戻すと、1ドルあたり10円の利益になります。

『外貨投資』は、日本円より高い金利(利息)で利益を得ることも可能です。

表2:主要各国政策金利表(画像引用元:政策金利│はじめてのFXなら外為どっとコム (gaitame.com)

※単位は%(パーセント)
※米国の政策金利は上限数値

上記の表のように、日本と比べて、外国では高い政策金利を設定していることもあり、外貨預金の金利も高くなっています。
今の日本円の金利は0.1%にも満たない銀行が多いのですが、アメリカドルの場合は、1%を超える銀行が多くあります。
金利が高い分、多くの利益を得ることができるのです。
『外貨投資』は、証券会社だけでなく、銀行でも取引が可能。
多くの銀行では、外貨の定期預金を商品として扱っており、銀行により金利は様々なので、各銀行の条件を良く読み、預けると良いでしょう。

また、『外貨投資』と類似したもの、外国為替証拠金取引(FX取引)があります。
外国為替証拠金取引(FX取引)は、証拠金を担保に、証拠金の何倍(最大25倍)もの金額で売買が可能です。
『外貨投資』で大きく利益を出したい場合は、外国為替証拠金取引も選択肢の一つとして検討の余地がありますが、その分リスクも高いので注意して運用しましょう。

『外貨投資』は、メリットとデメリットについて

ここでは、資産運用における『外貨投資』のメリットとデメリットを解説します。

『外貨投資』のメリット

外貨投資のメリット為替レートの変動で、自身の利益になる

前述の通り、外貨投資は、購入と売却のタイミングで利益を得ることができます。
預ける金額と為替レートの変動次第では、大きく利益を出すこともできるでしょう。

外貨投資のメリット日本円より高い金利で預けることができる

日本円の定期預金に比べれば、外貨の定期預金は高い金利で預けることが可能です。
為替レートの影響も受けますが、大きな変動が無ければ、日本円を銀行に定期預金で預けるよりかは、大きな利益を出せるでしょう。

外貨投資のメリット:即日換金が可能

株式と違って、外貨は即日もしくは1営業日程度で、日本円に換金が可能です。
利益が出たタイミングで即日日本円に交換して利益確定ができるようになっています。

『外貨投資』のデメリット

外貨投資のデメリット:元本保証がない

外貨投資においても、為替レートの変動により、元本割れが起きる可能性があります。
為替レートに注意して取引するようにしましょう。

外貨投資のデメリット:利益に対して 20.315%の税金がかかる

外貨の定期預金で預けた場合、金利(利息)で得た利益に対しては、20.315%の税金がかかります。
株式投資と違い、NISAのような免税の制度はないので、注意しましょう。
さらに、為替の変動によって得た利益は、雑所得として扱われ、場合によっては確定申告が必要となります。

外貨投資のデメリット:預金保険制度の対象外

外貨投資で留意すべき点がもう1点あります。
通常銀行に日本円で預け、預けた銀行が破綻してしまった場合、預金保険制度が適用され、1,000万円とその利息が保護されますが、外貨預金の場合は保護がありません。

日本の銀行が破綻するリスクは、現状は低いのですが、外貨投資を行う場合、預金保険制度の対象外であることは覚えておきましょう。

『外貨投資』は、どうやってやるの?

外貨投資は、銀行口座か証券会社に口座があれば、取引が可能です。
外貨への交換、預け入れは、銀行の窓口で手続きができます。
銀行によってはオンラインでも手続きできるので、うまく活用すると良いでしょう。

最後に

本記事では、『株式投資』と『外貨投資』について解説しました。
どちらも、元本割れなどのリスクがありますが、日本円を単純に銀行に預けているより、大きな利益が出せる可能性を秘めています。

『株式投資』や『外貨投資』などの投資は、多くのことが学べるため、ご自身で経験することが一番お勧めです。
しかしながら、大事な資産を投入することになるので、もう少し知識や勉強をしないと不安と思う方もいることでしょう。

実際に取り組まれたご経験がある方から、思うような成果が出なくて、また自分で管理し続けることが難しくて…
そんなご相談を頂くことも少なくありません。

そこで、投資へのチャレンジの足がかりとして『株式投資』と『外貨投資』について詳しく解説しているセミナーを聞いたり、専門家に相談したりしてみるのはいかがでしょうか?

資産運用の目的やご自身に合った方法を探して、少額からでも始めてみましょう。

監修したのはこの人

Maeda Yasuharu

前田 靖浩

20代後半、父親の会社経営が困難になり最高7500万円の負債を抱える。
現在は負債を完済し、妻と協力して二人の子供の教育資金を貯蓄・運用中。
また、仕事への取組み方で苦悩していた頃に、『四柱推命』と出会い、自分の特性・活かし方を知ることで事態が改善。その後、四柱推命を本格的に学び、これまで1300名以上の相談者が抱える お金や人間関係等の問題解決に努める。 
現在は、ファイナンシャルプランナーと四柱推命を掛け合わせた『人生予報FP』として、保険・証券・不動産を取り扱う総合FP会社「Gift Your Life株式会社に所属し、 相談者の生まれ持った特性を活かしながら、自分らしく楽しい人生設計構築に従事。